正解は「毒の沼地」フロアマットです(ドラクエ)
働き方の姿勢について、
「主体性がない」
「自分から動かない」
「自分がない」
って会話を、よく聞きますよねー。
「あいつはどうして主体的に動けないんだ」とか、「最近の若者は自分がない」とか、そういう話題です。
私は「自分がありすぎる」ので、かえってそのせいで人様に迷惑をかけているのではないかという気がしています。
なので、「自分がない」ということにも、ある種「自分のことをひとまず置いといて、他人に配慮ができる」という長所にも感じられるのですが…。
「自分のことをひとまず置いといて、他人に配慮ができる」は、簡単に言うと、「おくゆかしい」。
「おくゆかしい」人からは、好印象を受けるんですけどね。
世の中で「主体性がない」「自分から動かない」「自分がない」と言われている人が皆「おくゆかしい人」なのかというと、それは違うんですけどね。
「おくゆかしい人」と「やる気がない人」は、ノットイコール。
「主体性がない」「自分から動かない」「自分がない」には、「やる気がない人」もいます。
人と一緒に行動しなければならないとき、「おくゆかしい人」には好感を持つのですが、「やる気がない人」には「やりにくいな~」という気持ちが多少出てきます。
とはいうものの、「やる気がない人」もけっこうな割合で存在しますから、うまく付き合わないと世の中でやっていけません。
加えて、「やる気がない人」にもそれなりの理由があること推察いたします。
たとえば自分がマタハラで強制退職させられたり、会社がつぶれたりした後ってどんな風に働くのか?
子持ち女性の再就職、厳しいですよー。
野郎よりもずっと厳しい。
フツーのサラリーマン(正社員)をやれていたら、まずもって「現在の職」以上のところには就職できませんね。
就職しているという人がいたら、それはものすごい技術もちか強運の持ち主です。
よしんば派遣社員として登録できたり、パートとして雇われたりしたとしても、その先でいい仕事ができるでしょうか?
再就職先の職場環境って、ほんっとに運ですよね。
社員からのいじめ、年下上司からの腫れ物に触れるような対応、軋轢を生む古参パート、差別的な教育体制、給料に見合わない業務、上がらない時給。
避けられます?
避けられませんよね。
むしろ、そのすべてが襲い掛かってくるという事態も大いにあり得ます。
会社でこーゆー目に合ったりさ。
そんなところで、「主体性が」とか、「自分から動く」とか、言ってられます?
無理っしょ。
心身を病むね。大いに病むね。
「やる気のない派遣さんが/パートさんが」というのはいろんなところで聞かれるんですが、「やる気がない」というか、「そこにやる気を求めるほうが無茶」という事態になってるんじゃないかと、思うわけですよ。
自分がクビになったり、勤め先がつぶれたりした後のことを考えると。
男女問わず、もっと活発に転職&中途採用が行われているような社会だったらだいぶ違うのでしょうけれど、ニッポンは違います。
道から外れると、落ちる先がわりと奈落。
挽回がとても難しい。
しかもその道ってのも、田んぼのあぜ道みたいなもののすぐそばに、深~~い毒の沼地があるような環境ですわ。
雨が降れば、毒の沼地にあぜ道までもが浸食されてしまうような。
うん、生きにくいね!
毒の沼地の瘴気にやられて、落ちなくても毒されるね。
毒の沼地にやられたら、「主体性がなくなり」「自分から動けなくなり」「自分がなくなった」って、当然起こりうる現象です。
じゃあ、そんな毒の沼地でどうやって生きていけばいいのか。
ここが「毒の沼地だ」という前提でみんなが生きていかなきゃダメだと思うんですよ。
みんなが意識してれば、毒の沼地を何とかしよう!という世論になるではないですか。
力のある人まで、毒の沼地を何とかしようとしてくれるではないですか。
まだまだ社会には、
「俺は正社員だし~。
非正規なんて生まれつきのできそこないがなるもんじゃね?」
って思っている人がわんさかいるんですよ。
ほんとに。
実際に私の身の回りにも、そういう発言を堂々としている人がいます。
ああいう人たちの意識改革をしないと、毒の沼地の毒性は強まる一方です。
そのうち、老齢率よりも「主体性がない」「自分から動かない」「自分がない」の三拍子で国が亡ぶかもしれない。
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