「着物を着てみたい」という人はいるのに、実際に着る人はわずかであるその理由
着物を「ちゃんと」着ないといけないというプレッシャーが、一番悪さをしているのだと思います。
着物をお召しになる方以外にも、「着物警察」という存在がそれなりに知られていますよね。
着物警察というのは、和のモノ全般に対して、習った流派から外れたり、自分たちの主張する正しい形ではなかったすると、赤の他人でも突然ダメ出しをしてくる人たちのことを指します。
地域や年代、行き先(イベント内容)っちゅう条件ではなく、あくまで「自分たちの考える正しい形」で突っかかってくるのがポイントです。
それで、知り合いでもなんでもない人を捕まえて説教したり、いきなり着物や体を掴んできたりすることがあります。
こんなことがあるから、着物を「ちゃんと」着ないといけないというプレッシャーが高まって、着物を着たいという人たちのやる気を封殺することになります。
価値観の合わない人が世の中に存在したとしても、普通は「交流したくないから避けよう」という気持ちになりますから、関わりを遮断する方向になるはず……
駄菓子菓子!
着物警察は、向こうから勝手にやってくるのです。
ひえええーー。
和服文化を滅亡させるには、着物警察をポイントで配備するだけで十分である
私が着物警察を知ったきっかけ。
おしゃれな友人が着物で出かけたときに「知らないおばさんにいきなり衣類を掴まれ、文句を言われた」という事件があったことを教えてくれてたからです。
自分が着物を着るようになったのはだいぶ後なのですが、このエピソードのインパクトは忘れられないですね……。
で、現在の私。
今時点ではまだまだ暑いので、浴衣すら着る気が起きません。
でも秋がちょっと近づいていますから、「もうそろそろ」という気持ちです。
駄菓子菓子〜。
行き先をピンポイントで着物警察に潰されたら、私も着るのやめるだろうな、という気がしております。
例えば、主要な駅に着物警察が待ち構えているだけで、着物を着て外出できる人が激減しますよね。
私の場合なら、茅ヶ崎駅。
しかも相手はゲリラなので、JRの遅延情報や熱中症予報みたいに事前チェックできるような性質のもんじゃないのですよ。
夏に浴衣姿を頑張ってくれていた若い子を馬鹿にする老害(婆)がいる
私がダルダルのTシャツを着ていた間も、浴衣姿を頑張ってくれていたお嬢さんたちが少なからずいます。
お祭りや花火大会の日に以外にも、平日の江の島周辺で見かけました。
素晴らしいことです。
けれど、そんな素敵な浴衣のお嬢さん方が、知り合いでもなんでもない老婆たちにギャーギャーと飲食店内で悪口を言われている現場にも遭遇してしまいました。
たとえば、こういう「ワンピースにもなって着やすい」という画期的な浴衣が、ヨーカドーでも販売されていました。
お着物にたいへんお詳しい老婆たちにとっては、これは社会的に許せないもので、大声で悪口を言っていいという扱いなんですよ。
「え?」ってカンジでしょ。
ヨーカドーで売ってるような服を買っただけで、なぜそこまでの悪口を言われなければならないのか。
買った当事者にとって迷惑な話であるのはもちろんのこと、
たまたま同じ店にいた外野の私も別のテーブルの客にいちゃもんをつけている老害に辟易しましたし、
「せめて浴衣だけでも和服文化として残さねば」と奮闘してくれた服飾メーカーや販売店をも潰そうとしていて、実に失礼だと思いました。
他の趣味の世界なら、自分から首を突っ込まなければ何かを言われることってそうないはずなんですけれども。
どうして着物になると、着物警察や老害が勝手に突っかかってくるんでしょうか。