大学の総合型選抜とは
時節柄、うちの子どもよりも大きいお子さんのいるママさんから「総合型選抜で……」とか、「評定がうんぬん」、「小論文の塾では」という話がでていました。
私は高齢出産ゆえ子どもが若年のため、同世代母(またはさらにピチピチな母)から教わることが多いです。
んで。
私たちの頃と今の大学入試では、いわずもがな違う内容になっています。
特に「総合型選抜」(旧AO入試)は比較的新しくて、親世代の中でも流言飛語が飛び交っていました。
人によっていうことが随分違うのと、「本当かなぁ……」みたいな謎があったので、本を読んで調べてみることに。
結論としては、推薦入試の一種。
「一般入試とは違う試験で、学力にマッチした大学へ戦略的に出願する」というものでした。
総合型選抜なら「評定いらない」という話は、大学による
総合型選抜について、
「評定平均値(高校の成績)が低くても、一芸に秀でていれば入学できる」
という話がちらほらありました。
このイメージは、古い……というか、大学進学率が6割近い世の中なので、大学もピンキリ。
とりま、一定レベル以上の大学(難関大学とか早慶・MARCHとか)では、バカが入れないようにシャットアウトしているのが実態でした。
これは我々の時代の推薦入試と同じで、「評定平均4.0以上」とか、そういう受験資格の数字がある。
ちなみに、高校の偏差値によって評定の学力実態が異なることについては……
難関校の4.0と底辺校の4.0では中身が違うことについては、今も昔も一緒。
なので、それぞれの大学で調整しているみたいです。
おもしろい例だと、通信制高校と総合型選抜特化の進学塾がタッグを組んで、高い評定を稼いで難関大学に挑戦するという戦略もありました。
ただし、難関校では惜しくも評定が足りずに総合型選抜を受けられなかった場合でも、頭が良いからどのみち一般入試で志望校に行ける実力があるとのこと。
あー、それはたしかに。
英検はもはや「出願資格」
総合型選抜では、「英検2級」は「戸籍あり」(基本的人権・あって当然)みたいな感じでした。
英検じゃなくても、TOEFLスコアとか、とにかく英語。
書類・面接|「志望理由書」の難易度は、高校生の時点で考えがあるか否かによる
総合型選抜の核心は、志望理由書と面接です。
究極の問いとして、「なぜ、この大学でなければならないのか?」という理由を提出します、高校生が。
小論文みたいなものなので、文章を書くということに限ってはそんなに難しくないのですが……
これを高校生の時点で「自分の意志」として考えられる子がどれだけいるのかという。
(そしてこの内容が面接にもつながる)
ううーん。
ちなみに「活動実績」自体はゼロでもいい
活動実績というと、なんちゃら大会で優勝とかいうイメージがありますが、そういうのはなくて良いそうです。
地元レベルで文献を読み込んで発表したとか、ワークショップをやったとか、あと、ボランティア・生徒会・部活動のプログラミングでもOK。
ただしそれも、「その活動を通じて何を学び、どう成長したか」みたいに書けるくらいに、高校生が実行できるかというのが大きな課題です。
内気な子より図々しい子が強そうだな
うちの子どもらはかなり内気なので、大人から見て本人たちが立派にやっていることについて、あまり自信を持っていないように思います。
(≒総合型選抜でアピールしてくれなさそう)
「目立つことは恥ずかしいことだ」みたいなのがあるようです。
彼女たちの学校で、誰かが出る杭を打つような真似をしたのかもしれないのですが……。
大学受験のルールをアップデートするためのおすすめ本
参考書籍として、お勧めできるものを3つご紹介します。
内容をつかんでから、実際の対策という感じにするには、1・2・3の順番でどうぞ。
1.大学受験活動実績はゼロでいい推薦入試の合格法 総合型選抜から指定校推薦まで/杉浦由美子
現在の大学入試の仕組みがわかります。
ジャーナリストによって書かれたものなので、非常にわかりやすく面白い。
2.行ける大学から行きたい大学へ 総合型選抜で最初に読む本 AO入試・推薦入試・小論文の基本から対策まで/嶺井祐輝
それからさらに進んで、塾の先生がどのように対策・指導しているかというところがつかめる。
3.総合型選抜大全 最適な準備と計画で合格を勝ち取るための方法/細谷知司
具体的に、どのように志望理由を書くかがわかります。
ライティングの技術的には全然難しくないのですが、なによりも高校生自体が何を考えているか次第というところが難しいのです。
英語力がある分にはなにも損をしないので、受験がどうあれ英検は頑張ってもらっとこうと思いました。
すごい子はすごいけど、うちは凡人なのでそれなりのペースにて。



