なんにつけても、デキる人/デキない人というのは出てくるものですが、ことにワーキングマザー界隈においてはコレいかがでしょうか。
(この場合の「デキる」とは、「オッサン並に仕事がデキる」の意)
個人的には、ワーママ界には「デキるワーママ、デキないワーママの両方」が必要だと思うんですよ。
両方。両端ではなく、両方。
「デキるワーママばっかり」、ってのは、最悪パターンです。
「デキる人ばっかり集まるなんて、いいじゃないか。
何が悪いんだ?」
と思ったら、それは大きな間違い。
基本的に、ワーキングマザーそのものが無理ゲーです。
現在の社会保障制度で、育児や介護を仕事とまともに両立しようってのは、まずムリなんですよ。
ムリムリのところで「うちの職場はデキるワーママばっかりにしてくださいね」なんて、それもう破たんしてますから。
たとえるなら、
「美人で頭が良くてお金たくさん稼いで俺をヒモにしてくれるとっても優しい女を嫁に求ム」
というのをそのへんの日本人男性(もちろん伊勢谷友介のようなイケメンではなく、むしろブサメンである)が結婚相手に求めるくらい、ムリ。
ヒラリークリントンみたいに格別優秀な女性は、「デキるワーママ」として活躍してくれればいいです。
そこにガラスの天井やジェンダーの壁を設けてはいけない。
駄菓子菓子、それを一般的な女性全員に求めるには、まだまだ多面的な保育環境が整っていませんよ。
子どもが病気になったら、休むの誰?
実際我々の給料&補助なしの状況じゃ37.5℃の涙 全巻(1〜11巻)セット / 椎名チカみたいな病児シッターは頼めないよ。
仮に、この現状のまま、無理やり「デキるワーママ」を増やしたらどうなるか?
次々とつぶされていくでしょうね、ワーキングマザーが。
死んでいく人も珍しくないでしょうね。
ワーママ自身のメンタルヘルス悪化によるうつ病や統合失調は、当たり前。
精神的余裕のなさから、虐待やDVもうなぎのぼりです。
子どもだって、重圧過多になりますよ。
私は、いわゆる「デキないワーママ」と自虐なさってる方々から、子どもが病気になった時に休むためのたくさんの勇気をもらったり、育児で大切なことを教わったりしているんですよ。
双子は周防い病気の頻度が高いし、今シーズンは双子が1日もかぶらずにインフルエンザを順番に発症してしまってるんですが、それでも私が死んだり仕事辞めたりしてないのは、人からもらった「休む勇気」のおかげです。
「デキないワーママ」っていうと、なんか悪い響きに聞こえますけど、前提が「オッサン並みに」って話ですよ。
オッサン並みに仕事がデキないというのは、全然悪いことではない。
むしろ、「オッサン」と「マザー」って国語辞典的には両立しえない単語同士です。
ここで「デキないワーママ」をちゃんと言い直せば
「フルパワー仕事と育児は、両立できないことはわかっている。
ならば私は、子どものことを大事にしたい」
と考えている人のことです。
自分自身は、「母親になったからといって、仕事の手を抜けない」と思ってしまうタイプなのですが、前述のとおり、これはすでに破たんした考え方なんですよ。
フツーに無理。
「デキるワーママ」になろうとするのって、一般的な人間の能力に対しては、本当は分不相応ですよ。
一般人がやるには、欲張りすぎだし、おこがましい。
やろうとしたって、実際できてない。
企業様から見れば、所詮は子どもの病気で休んでばっかりの鼻つまみ者状態です。
なお、世の中すべてが「デキないワーママ」になっちゃうと「それはちょっと…」という人も混ざっているので、「デキないワーママonlyオフィス」ではないほうがいいと思います。
だからワーママ界には、デキるワーママ、デキないワーママの両方が必要。
もちろん、中間も必要。
ありよりのなしも、なしよりのありも、必要。
最終的に、「いろんな人がいるよね」ということが浸透したらいいんじゃないでしょうかねー。
私らの世代、これからは育児だけじゃなくて、介護もバンバン出てきますから!
いろんな人がいる前提で仕事してかなきゃダメですよ!!
ただ、そんな中でも、無理しすぎてるワーママが多すぎるというのも事実。
「無理してつぶされそうになってるワーママ」がたくさんいることと、私もそこに含まれることに、危機感を募らせています。
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