巣鴨って、行ったことありますか?
「おばあちゃんの原宿」と呼ばれる場所なんですが。
母方の祖母の墓があちらの方面の寺にありまして、数回行ったことがあります。
復員兵や傷痍軍人といって、ピンとくるでしょうか?
夫に話したらチンプンカンプンだったのですが。
復員兵は、太平洋戦争の終結後、復員(=戦地から日本に帰ってきた)した兵隊さんです。
傷痍軍人は、戦争で負傷した兵隊さん。
巣鴨に行くと、毎度、傷痍軍人のおじさん(おじいさん)がいましたね。
平成初期の頃です。
白い軍装で、
むしろに座り込んで、
ラジカセから軍歌を流し、
寄付を求める器を置いていました。
腕は、義手でした。
義手といっても今のようなものではなく、もっと鉄がむき出しで、ゴツゴツしたものです。
フック船長というか、鉄製のマジックハンドというか…。
いろいろ考えさせられましたし、
今でも巣鴨という地名が話題にあがると、
「おばあちゃんの原宿」
というより
「傷痍軍人のおじさんがいる街」
でした。
で、ここからが怖い話なんですけど。
私の親族がですね、その傷痍軍人のおじさんを見つけて
「ホラ、復員兵がいるよ」
とクスクス冷やかしていたのですよ。
なんか、ちがくない?
笑い事じゃなくない??
今思えば、傷痍軍人を復員兵と呼ぶのもなんかチガウのですが、
それはさておき、
戦争で腕を失った人ですよ。
水木しげる翁とも同じですよ。
ここは、平和への祈りを胸に秘め神妙な顔つきなるとか、そういうところなんじゃないんかーーーー!
傷痍軍人については、偽者がいたという話も見かけます。
が、私が見たあのおじさんは本物の傷痍軍人だったのだろうと。
年代もそうなんだけど、
器にお金も入らないのに、にぎやかな巣鴨で、じっと跪いて待ち続けることなんて、できるだろうか?
明日は、終戦記念日です。
今週のお題「怖い話」