世帯年収900万円でもマックを食えない、は、正しい
多くの子育て世帯が「マクドナルドはおろか、外食にお金を使っている場合ではない」というのが本音ですから。
マックフライポテトLが150円で食えなくなってから、状況はさらに悪化しました。
納豆のお供だった卵も、価格高騰でめっきり買わなくなってしまいましたね!
今週のお題「納豆」
「給与所得者の平均年収は443万円」に潜む超格差
一連のマック騒動で参考文献として挙げられていた、この本を読みました。
年収443万円 安すぎる国の絶望的な生活 (講談社現代新書) [ 小林 美希 ]
(タイトルと表紙がイマイチでだいぶ損をしていると思いました。
売れたら改題して出し直してほしいです)
この本には、現代庶民の懐事情として、主に就職氷河期の面々が複数掲載されています。
一人称のドキュメンタリータッチになっているので、読みやすく、リアルな感じに仕上がっているのも特徴。
事例はどれもこれも
「そうだよねー、うんうん」
と、大いに頷ける内容。
駄菓子菓子。
この本の使命としては、私達が自分達の生活について「そのとおりだよね」と頷いて終わってはいけないのです。
取材対象の方々が何度も「政治家はわかっているのか?」と政策への不信感をつのらせているのですが、本来であれば、そういう面々や、政治家でなくとも影響力のある経済界のトップ層に訴えかけたいのだと拝察致します。
偉い人たちは就職氷河期を黙殺したい。けど「配慮してます」というちょっとしたポーズはとる
少子化対策もそうなんですけど、偉い人は我々のことを黙殺したいんだと思いますよ。
面倒くさいし、お金かかるし、そんなことより利権最大ボリューム層の高齢者たちの顔色のほうが大切だし。
そいでもって、リスキリングだの就職氷河期支援だのをやって「配慮してますよ」というちょっとしたポーズを取る。
そして庶民の家庭から、さらに税と社会保障をむしり取る。
自分ちよりもさらに困窮している子育て世帯はそりゃあるだろうけど、搾り取られた税と社会保障費がそこに使われているのかと言うと「いや、そういうわけじゃないんだけど」というのもまた、腹立たしい。
長きに渡って虐げられ続けてきたパレスチナは、ハマスという一大勢力によって現在のような状況になっていますが、日本じゃそうならない。
だって我々、そんなことしないじゃん。
前述の「安すぎる国の絶望的な生活」を読んでいても、子育て世帯から、認知症の親を介護する独身50代低収入男性まで登場します。
子育て世帯、認知症高齢者、低収入中高年男性、限られた原資でどこまで救済が可能なのかと考えると、どのクラスターの人も切り捨てられないんですよね。
「人は平等」という日本国憲法に刷り込まれたスピリットなのかなあ、と、複雑な気分。
「子育て以前に、女性が普通に8時間働けば、実家出て単身でまともに暮らせるくらいの賃金にしてくれよ」はごもっともだけど、無理
年収については「自己責任」「努力が足りない」と言われがちですが、前世代からの落差と現状の格差は、修正不可能なのではないかと。
だって少子化も、数の話では修正不可能じゃないですか。
今から出生率が上向いても、就職氷河期が出産適齢期のうちに子どもを産めるようにしなかったから、人口という数の面で終了です。
健康で文化的な最低限度の生活は、さらに勝率が厳しくなっていく椅子取りゲームの景品です。
今すぐ部屋を片付けて、シンプルに生きていこう
私はこういった日本の状況に「断捨離」や「 ミニマルライフ/シンプルライフ」といった方向性で生きるということしか、解決策を見出だせていません。
ただし、これはかなり良いソリューションなので、生活苦に滅入っているすべての人にオススメしたいです。
部屋が片付いていると、「金はないが、部屋はきれいだ!」と、自信が持てます。(マジ)