アトピー性皮膚炎は正しい薬の塗り方とセットで行わないと治せない。
…ってのを知ったのは、大人になってからです。
わりと最近。ここ10年以内に仕入れた知識。
(NHKの医療番組でアトピーに詳しい皮膚科の先生が図解してた)
子どものころから知っていて、実行できていればなあ…
と悔いても仕方がないので、今後の子どものケアに役立てばいいなと思っております。
「正しい薬の塗り方」といっても、「ちゃんとサボらず塗ってるよ!」って人がほとんどだと思います。
駄菓子菓子。
アトピーに詳しい皮膚科医の想定する「ちゃんとした塗り方」というのは、一般人の思うところと実はだいぶ違う。
どのくらい違うかというと、ワコールの下着売り場で正しいブラジャーの装着方法を販売員さんに指導される際の衝撃に近い。
補正下着やガードルなんかもそうだろうと推察しますが、プロのつけ方は、すごいのです。
これは言葉では語りつくせないので、味わってみたい方はワコールの販売員さんに「本気のつめこみ」をやってもらってください。
んでだ、アトピー性皮膚炎の正しい薬の塗り方。
それは、我々の思うところよりももっとたっぷりに塗ると表現するのが適切かと。
私の勝手な解釈では、患部をスポンジケーキにたとえて、生クリームのように、塗る。
軟膏の層をつくるような感じで、生クリームをペナーーーと塗るがごとく、包み込む。
もみこみ・すりこみではありません。
「そんなことしたらベットベトになるじゃん!」
って、そうなんです。
アトピーを治すには、ベットベトにするのです(笑)。
言うは易し、ではあるのですが…。
実際にこの塗り方をするのって、見た目もテッカテカだし、薬はものすごいスピードでなくなって通院回数も増えるしで、大変です。
根気も時間も、世間からの冷たい視線に耐えることも、必要です。
冷たいよ、世間は。
冬場の肌荒れにもアトピーにも、「保湿」とよく言われますが、この保湿が我々一般人の思っている保湿とプロの保湿では全然違ったりします。
本場イタリアで長年研鑽を積んできたイタリアンのシェフから見れば、もこみちのオリーブオイルの量だって、大したことないのです。
一般人が、
「もこみち、オリーブオイル掛け過ぎww」
と思っていても、実はあれがフツーの量だったりするんですよ。
「ちょww、薬塗り過ぎ」
くらいのめっちゃヒルドイド/ヘパリン保湿とステロイド軟膏生クリーム状態で、ようやく皮膚科医の「まずまず」だったりするのです。
あーあと、大事なこと。
治っているように見えても、実は治ってないから、薬を塗り続ける。
見た目大丈夫そうになっても、それは表面上の話。
アトピーの奴は、虎視眈々と再発の機会を狙っているのです。
だから、見た目が何とかなった途端に塗り薬をやめちゃうと、一進一退で永久の前後ステップになります。
他にも、
「身近に潜んでいた原因物質(アルコールでかぶれる)」とか
「皮膚状態が悪いようなら体は石鹸を使わずに流すだけでいい」とか
「じつはかゆくて掻いてるんじゃなくて、なんとなくクセで掻いてる」とか
「体の状態の日記をつけてみる」とか、
いろいろとできることはあったのですよ。
私にとっては後の祭りだったんですが。
「だったら最初から医師がそう説明してくれればいいじゃないか!」
というご意見もあるとは思うのですが…
おヒマで解説好きのお医者さんでない限り、そこまで指導できないと思うんですよね。
次から次へと患者さんが来る病院で、次にインフルエンザで高熱出して死にそうになってるような赤ちゃんたちがいるのに、皮膚炎の患者にたっぷり時間を割くなんて……
やっぱり難しいと思います。
NHKの医療番組でアトピーに詳しい皮膚科の先生が、全国の皮膚科医を代表して解説してくれたように、正しい薬の塗り方を患者にもっと知ってもらわないといかんのですよ。
「たっぷり、そう、たっぷり塗って!
もこみちなんか全然フツーだよ!」
っていうくらい、医師のマン・ツー・マン個別説明じゃなくたって、イラストでも配られれば理解できるじゃん。
「女のスキンケア」なんか、頼まれもしないのに雑誌にしょっちゅう載ってやがるじゃないですか。
でも、皮膚炎の正しいケアは、ちっとも情報入ってこない。
それじゃダメだよね。
製薬会社の皆さーん。
塗り薬をたっぷり塗ってもらえるようになると、利用量が増えますから、どうか啓蒙活動やってクダサーイ。
(それとも、治っちゃうと薬が売れなくなるからダメ??)
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